診療科・部門紹介Clinic department introduction

看護部

看護部 部長あいさつ

当院は、約60年にわたりこの南草津の地域医療を支えてきた信頼と歴史ある病院です。超高齢化社会を迎え、地域包括ケアシステム構築が推進されている中で、よつばライフケアシステムグループでは、「医療・介護・福祉」との一体的提供を目指すために、在宅医療の推進、医療・介護の連携強化、障害者支援事業の充実を図ってきました。

現在、病院運営においては、回復期リハビリテーション病床77床と医療療養病床60床を運営しており、地域や他職種との連携に努め、入退院支援においても力を入れています。

「知」を深め 「技」を磨き 「心」を込め
QOL【生命の質】【生活の質】を高めるケアを提供する!
~すべては、患者さんのために~

この方針に基づき、看護部では、看護職・介護職が協働し、患者さんの持てる力を最大限に引き出し、また、自立を高め「その人らしさ」を尊重したQOL【生命の質】【生活の質】を高めるケアが、提供できるように取り組んでいます。

チーム医療のキーパーソンとなり、専門性を高めるキャリアアップの支援や教育体制を整え、看護の質と人間力の向上も図っています。

また、看護協会のWLB(ワーク・ライフ・バランス)のワークショップへの参加も3年目を迎えています。組織全体で、労働環境や処遇の改善に向けて取り組んでおり、職員一人ひとりがやりがいを持ち、活き活きと働き続けられるヘルシーワークプレイス(健康で安全な職場)を目指しています。

看護部長北村 裕子

北村 裕子

回復期リハビリテーション病棟

回復期リハビリ
テーション病棟

(3階 42床/4階 35床)

患者さんの笑顔が、私たち看護師の「やりがい」です!

回復期リハビリテーション病棟の看護は、たとえ障害が残存していても出来る限りの生活行動能力を取り戻し、その方にとって新たな生活を再構築するための専門的なアプローチです。

入院される患者さんの中には、障害が残った現状を、受け止めきれないまま来られる方もおられます。リハビリテーション看護には、身体機能面だけではなく内面へのアプローチも必要になります。また、認知症を患っている患者さんにとっては、入院生活そのものの意味が解らず、大きな不安を抱えた状態が続きます。

私たちリハビリテーション看護師は、24時間まず寄り添うことから始めます。そして、リハビリテーション看護として大切にしている事は、生活者としてその人を捉え、その人にしか生きることのできない固有の人生を、専門的に支えることです。患者さんの気持ちに寄り添い、患者さんが持っている力を充分に引き出し、共に目標を決めながら取り組んでいく。これはまさに看護の原点です。少しでも以前の生活に近づけるよう自立を高め、そして少しでも介護をされる家族の方の不安が軽減できるよう、家族を交えたカンファレンスや介護指導を重ねながら、新たな生活が送れるための退院支援を目指しています。

■リハビリ患者さんの入院から退院までの流れ

  • 入院事前面談

    入院される前に、医療相談員が家族の方とお会いして、入院案内の説明をさせてもらいます。また家族の方から、患者さんの身体状況や生活状況、要望などをお聞きすることで、入院される前からチーム全体で情報共有します。

  • 合同初期評価

    入院当日に、医師、看護師、理学療法士、作業療法士、言語聴覚士、ケアワーカーが合同で身体状況、日常生活動作などを評価し、リハビリの方針や病院でのケア方針を検討し、安全な入院生活を送れるための環境設定をします。

  • リハビリテーションの実施

    1日最大3時間のリハビリを受けることが可能です。またリハビリ室だけではなく、病棟での訓練やレクリエーションなど生活リハビリも実施していきます。

  • カンファレンスの実施

    ■定期カンファレンス

    毎月1回、主治医、医療相談員、担当看護師、担当セラピスト、管理栄養士、薬剤師が集まりリハビリの進行状況、病棟での生活状況、今後の目標について話し合います。

    ■チームカンファレンス

    毎月1回、主治医と医療相談員、担当看護師、担当セラピストが集まりリハビリの進行状況、病棟での生活状況、今後の目標について話し合います。

    ■ケア(合同)カンファレンス

    入院中や、退院前には、担当ケアマネジャー、デイサービスの担当者など、在宅生活をサポートする方に参加して頂き、患者さんや家族の方と共に、自宅復帰後の生活について話し合います。

  • 退院前訪問指導の実施

    担当セラピストが自宅に訪問をさせていただき、手すりや福祉用具の検討など、自宅で安全に生活できるための環境設定を行います。最大で2回の自宅訪問を実施します。

  • 外泊訓練の実施

    退院に向けて、手すりや福祉用具など在宅で生活できる環境が整えば、入院中に外泊訓練を行います。外泊を通して、外泊中に困った点や苦労した点を整理し、問題点を明確にしたうえで、最終的なチームアプローチを実施しスムースな在宅復帰を目指します。

  • 退院に向けての準備・支援

    入院中に、退院に向けて、医療相談員が随時相談を行います。介護保険の認定手続きやケアマネジャーとの調整等を行い、スムースに退院ができるように準備、調整を行っていきます。

医療療養型病棟

医療療養型病棟

(2階 60床)

医療療養病棟は、急性期医療を終えても、引き続き医療提供の必要度が高く、病院での療養が継続的に必要な方を対象にご入院いただく病棟です。

このような方に対し、厚生労働省が定めた規定に従い、医療の必要度に応じた医療区分、また日常生活自立度の視点から考えられたADL区分による包括評価をする事となっており、医療療養病棟は主に医療区分2と3という、医療必要度の高い方を担当する事が期待されている病棟です。

区分1の方に関しては、介護療養病棟や老人保健施設などの介護施設が担当する傾向にあります。

当院の療養病棟は医療療養病棟で、医療提供が必要な医療区分2・3の方を主に対象としており、急性期病院での治療を完了した方で、ご本人、ご家族共に自宅療養を行うのに不安を抱えていらっしゃる方に対して、医師・看護師・医療ソーシャルワーカー・理学療法士・作業療法士・言語聴覚士・管理栄養士などが、チームを組んでお世話しています。

当病棟では、入院された方が、そのセルフケア能力を最大限に生かし、それぞれの世代の文化や価値観を重視した、自分らしい生活の再構築が出来るよう、生活機能の維持・拡大を主眼とした医療を行うように努力しています。

療養病棟は、ご入院中の方との関わりが多く、状態をもっとも把握している看護師の担う役割が大きい職場です。

療養病棟に入院される方は、疾患や認知症状の影響で意思疎通がうまく出来ず、苦しい時も言葉で伝えられない方が少なくありません。そのため看護師は、専門的な知識と観察力をフルに働かせ、変化を見逃さないように状態を把握する事が求められます。そして、それに応じた看護ケアを立案、実施する事、急変を事前に察知したり、時には医師への適切なアドバイスをすることが求められます。このような関わりを通して、患者さんや御家族との信頼関係を築く事が出来る事が療養病棟で働くやりがいになっています。

高度な医療行為に興味がある方や、手技を多く身につけたい方には少々物足りないと感じる職場であるかもしれませんが、日々の生活ケアにやりがいを感じる方であれば楽しく働ける職場だと思います。また、ワークライフバランスを考え、残業を減らすための業務改善などに積極的に取り組んでいます。